2019.11.18

Auroraのバックアップストレージの料金を算出する

概要

Auroraのバックアップストレージは2020年3月1日から、Auroraのバックアップストレージが有料化されます。
ざっくりと要約すると「バックアップストレージはスナップショット1つ分までは無料」です。
本記事では、Auroraで割り当てられているストレージ容量の確認、およびバックアップストレージのうち課金対象となる容量の算出について記述しています。

AWSからAuroraバックアップストレージ有料化の通知

2019年11月16日に、AWSより「Auroraの請求が上がるかもよ」的な通知がありました。
以下、メールの一部を抜粋します。

AWSからの通知

This message is to notify you of a possible change in your monthly Aurora bill. 
As stated on our website [1], Aurora charges for backup storage that exceeds the free allocation of 100% of the size of your Aurora database. 
To date, you haven't been billed for any backup storage. Starting March 1, 2020, we will start charging for backup storage in excess of the free allocation.

Google翻訳

このメッセージは、毎月のAurora請求書の変更の可能性を通知するためのものです。
ウェブサイト[1]に記載されているように、Auroraは、Auroraデータベースのサイズの100%の無料割り当てを超えるバックアップストレージに課金します。
これまで、バックアップストレージの料金は請求されていません。 2020年3月1日から、無料割り当てを超えるバックアップストレージの課金を開始します。

2020年3月から、"バックアップストレージ容量"が"Auroraに割り当てられているストレージ容量"を超えた分について、課金されるとのことです。
むしろ、今までは完全無料だったのが驚きです。
一応確認してみたのですが、本当に無料になっていました。

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Auroraに割り当てられた無料枠を超えた容量が、月間0.068GB発生していますが、金額は$0.00です。
2020年3月からはこの容量に対して請求が発生することになります。

ストレージ容量確認方法

Auroraでは、割り当てられているストレージ容量を、Cloudwatchのモニタリング状況から確認できます。

  1. RDSのマネジメントコンソールから、該当のAuroraクラスターの画面へ行き、ロールが「書き込み」のインスタンスを選択します

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  1. 「モニタリング」をクリックし、検索欄に「請求」と"日本語で"入力します

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絞り込まれたグラフのうち以下の項目を確認します。

  • [請求済み] 使用されたボリュームのバイト数 (GiB)
  • [請求済み] 使用中の合計バックアップストレージ (GiB)

これらから、「Auroraストレージ容量」と「バックアップストレージ容量」が確認できます。

因みに、AWS公式ドキュメントに確認方法が記載されているのですが、検索欄に「Billed」と入れるように記述されており、2019年11月18日現在ではこれでは表示されませんでした。
Amazon Aurora DB クラスターのストレージ使用量を確認する

全部が日本語化されているかと言えばそうでもなく、「[Billed] Aurora Global DB Data Transfer Bytes」のように英語表記のものあります。
翻訳系の統一のなさはAWSではよくあることなので、耐性が必要かもしれません。
(今回はやや迷いました)

課金対象容量と請求額算出

上記の例では、各種ストレージ容量は以下のようになります。

Auroraストレージ容量: 約0.047GiB
バックアップストレージ容量: 0.280GiB

スナップショットは7日間残すように設定しているため、Auroraストレージ容量に対してそれなりな容量のバックアップストレージ容量となっています。
「Auroraデータベースのサイズの100%の無料割り当てを超えるバックアップストレージに課金します。」とのことなので、課金対象容量は以下になります。

0.280GiB - 約0.047GiB = 0.233GiB

GBあたりの金額については、料金ページに記載されています。

料金 - Amazon Aurora | AWS

「バックアップストレージ」を参照すると、

GB あたり月額料金 0.023USD

とあるので、上記の場合は

0.023USD * 0.233GiB ≒ 0.005USD

となります。

サンプルのため、非常に小容量なので、気にするような料金ではありませんが、上記のように算出できます。

バックアップストレージとスナップショット

今回のサンプルでは、スナップショットを7日間保存しています。
マネジメントコンソールからは、データベースクラスターを選択し、「メンテナンスとバックアップ」をクリックすると確認できます。

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スナップショットが作成されると、その時点でAuroraに割り当てれられているストレージ容量分バックアップストレージが使用されます。
つまり、1つのスナップショットを作成した時点で、無料枠を消費することになります。
スナップショットが1つだけであれば無料で使用できることになりますが、本番運用するデータベースであれば、やはり7日分程度のスナップショットを保持しておきたいところです。
Auroraストレージ容量が100GB、スナップショットを7日分保持する場合であれば、以下の料金になります。

100GB * (7 - 1) *  0.023USD = 13.8USD

まとめ

Auroraの割り当てストレージおよびバックアップストレージの容量確認方法と、課金金額算出について記述しました。
また、バックアップストレージ料金を試算しました。
参考になれば幸いです。